他人名義のキャッシングをする方法

無職なのですが、キャッシングを考えています。無職だとキャッシングの審査に通るのはムリだろうと言われ、誰かに代わりにカードを作ってもらい、その人を介してお金を借りることを思いつきました。その方法で実際にお金を借りることはできるものでしょうか?

他人名義の借金は違法です

よくキャッシングに関して質問してくる方に視点を変えるようにおススメすることがあります。それによって、いろんなことが良く見えてくることがあるからです。どういうふうに視点を変えるか、といいますと、借りる側の方は貸す側の立場になって考えてみる、ということです。

さて、あなたがお金を貸す側だとして、審査に通らない人が別の人の名義を借りることをどう思いますか?そんなこと許さない、って思われるのではないでしょうか?なぜなら、お金を貸したのは別の誰かではなく、審査に通ったその人だからです。その人の勤務先や収入を審査し、融資をOKにしたわけですね。ですから、あなたが別の人の名義でお金を借りることはまず貸金業者との契約に反しており、違法です。(参考ページはこちら→融資が受けられる条件を再三確認

もちろん、そのほかの誰かがキャッシングのカードを持っていて、あなたがそれを使ったとしても、機械から下ろすわけですから、相手は知る余地もありません。あなたがたくさんの借金をしたとしても、その別の誰かがきちんと返済すれば事は足ります。ですから、その誰かがあなたの借金を肩代わりしても良い、という奇特な方なら、他人名義のキャッシングも可能でしょう。

他人名義のキャッシングを行うことの「リスク」って?

事前に設定された限度額の範囲内でお金を借り、利息をつけて期日までに返済するキャッシングは非常に便利な存在です。特に収入が減少しているような状況や、出費が重なってしまっているような状況では特に重宝することでしょう。

ですが注意しなくてはならないのが、キャッシングは原則として「返済能力を有している人」しか利用することはできないということです。返済能力に欠ける人、たとえば収入が明らかに減少した人などの場合は審査を通過することができなくなってしまいます。

また過去に債務整理などを行ったことによって事故情報が記録されているという人も同様に、返済能力に欠けるとして判断されてしまうこととなりますから、審査を通過することはほぼ不可能になると考えてよいでしょう。(参考ページはこちら→債権整理で融資がNGになるのは当然?

突然お金が必要になったとしてもすぐにキャッシングを利用できるとは限りませんから、事前の準備が非常に重要になります。ですが突然お金が必要になったからといって、他人名義のキャッシングを行うということは絶対に行ってはなりません。審査で有利になるように名義を借り、他人名義のキャッシングを行ってしまうと、さまざまなリスクが生まれます。

もっとも大きなリスクとなるのが、債務者が罪に問われるというリスクです。他人の名義でキャッシングの申請を行うということには、明らかに利益を目的とした意図が存在していると考えられます。利益を目的として伝えるべき情報を偽り、サービスを利用するということは明らかに「詐欺罪」に該当する行為です。詐欺罪は日本の刑法の中で10年以下の懲役、さらに詐欺行為によって獲得したものはすべて没収または追徴という形で処罰されることとなります。実際にお金を借りることはしなかったとしても、刑法250条では詐欺未遂に関しても言及をされていますから、申請を行った時点で罪に問われることとなるのです。

こうした他人名義のキャッシングは、たとえ軽い気持ちで行った場合であっても罪に問われ、法で定められる処罰が下されることになりますから、キャッシングを行う場合には必ず自身の名義で、嘘偽り無く情報を伝えるように心がけましょう。

閉じる